電験三種 本気で合格したい人へ

電験教育従事者が綴る合格へのメモ

おすすめの電験三種過去問題集

オーム社」と「電気書院

電験教材の大手と言えば、「オーム社」と「電気書院」が思い浮かぶだろう。

 以前は、オーム社」の過去問題集はわかりにくいが、電気書院」のものはわかりやすいという評判だったので、電験三種過去問題集と言えば「電気書院」一択だった。

 

私もそう思っていた。

 

実際に、「オーム社」の過去問解説はわかりにくい。

基礎的な解説は省かれているので、上級者向きというイメージがあった。

 

 

しかし、最近の「オーム社」は少し違う。

 

今では、オーム社から過去問題集は3~4冊発売されている。

同じ出版社から何冊も発売されているが、いったい何が違うのか?

 

 

「新電気研究会編」

見比べて見るとオーム社編」のものと「新電気研究会編」のものがある。

 

オーム社編」のものは昔からある過去問題集で、内容は、やはり難しくてわかりにくい。

相変わらずおすすめできない。

 

しかし、「新電気研究会編」  電験三種実戦10年問題集  を見て驚いた・・

 

わかりやすくなってる

 

電気初心者・・・とまではいかないが、電気初級者が読んでも十分わかりやすい解説になっている。

 

今までわかりやすいと言われていた電気書院」の 電験3種過去問題集 よりもわかりやすいと言えるだろう。

 

電気書院」のものは、問題文1ページに対して、解説も1ページだったが、

オーム社の「電験三種実戦10年問題集」は、解説に1ページ以上使われている問題も多くある。

したがって、難しい問題に対しては、より詳しい解説が載せられている。

 

 

以前から思っていたが、「電気書院」の、問題文1ページに対して解説1ページ。

このレイアウトは読みやすさ、使いやすさを考えた場合、とても良いと言える。

しかし、簡単な問題でも、難しい問題でも、解説が一律1ページというのは腑に落ちない。

 

解説を1ページ以内に収めなくてはならないという縛りから、解説が端折られている問題もいくつかある。

(B問題に限って言えば1ページ以上解説しているものもあるが)

 

 

オーム社の  電験三種実戦10年問題集 では、解説を1ページに収めるという縛りがなくフレキシブルに解説の量を変化させている。

これが正しい過去問題集のあり方だと思う。

 

 

ここで、新たに過去問題集のランキングを作ってみる

 

電験三種過去問題集ランキング

1 電気書院 電験3種過去問題集 ★ ★ ★ ★ 

電験3種過去問題集 2019年版

電験3種過去問題集 2019年版

 

トータルで見ると、これがNo,1だ。

この本の解説は、わかりやすくて私は好きだ。

オーム社の「電験三種実戦10年問題集」がわかりやすいとは言うものの、全ての解説がわかりやすいということでもない。わかりにくいものもある。

 

ただし解説のページ制限(1ページ以内)があるために、解説や計算の途中式が省かれているものは、わかりにくくなってしまうのは否めない。

 

先程と言っていることが矛盾してしまうが、問題文1ページに対して解説1ページ、このレイアウトはとても見やすい。

問題を読んだ後に、視線を右ページに移すだけで、すぐに解答解説を見ることができる。

見やすさ、レイアウトの良さだけで言っても、間違いなくNo.1だ。

 

 

2 オーム社 電験三種実戦10年問題集 ★ ★ ★ ★ ★

2019年版 電験三種実戦10年問題集

2019年版 電験三種実戦10年問題集

 

解説がわかりやすい、解説の量も問題の難易度に合わせて変化させている点がいい。

電気初級者 (初心者) におすすめできる一冊と言えるだろう。

 

とは言え、科目による解説の詳しさにバラつきがある。

見たところ、理論の解説はわかりやすいが、法規の解説はいまいちだ。

解説の欄に条文をそのまま掲載して終わり、というものもある。

これでは解説ではなく、単なる解答だ。

 

計算問題の解説にはかなり力を入れているが、

特に法規の文章問題に関しては、解説は無いに等しい。

計算問題の解説のみの解説書と割り切って使うのがいいだろう。

 

この本は分冊形式で、前半部分は問題、後半部分は解説と解答 と分けられている。

したがって、自力で問題を解きたいと言う人には向いている。

ただし、その勉強法は時間ばかりかかって効率が良くないのでオススメはしないが。

 

 

 

 

しいて言うなら、

オーム社の  電験三種実戦10年問題集 は、計算問題用

電気書院の 電験3種過去問題集 は、オールラウンド用 といえる。

 

 

 

 

敢えて No.1、No.2、と順位をつけたが、甲乙つけがたい。

どちらも 良いところ、悪いところ、色々とあるので 好みによって選ぶのがいいだろう。

 

ちなみに、3位以下は紹介しても無駄なので省略する。

3位以下の過去問題集は誰も買わないだろうから・・・・・

 

 

 

過去問題集を2冊購入してみる

こんなことを書くと反論をくらってしまうかもしれないが、

もし・・・・、もしも金銭的に余裕があるなら、過去問題集を2冊購入するのもいいと思う。

 

ここで紹介した No.1 と No.2 の問題集を購入してみる。

 

問題の解き方は1つではない。

「難しい解き方(高度な解き方)」もあれば、「やさしい説き方」もある。

したがって、解説者が違えば、解き方も違う。

 

違う解説を見れば、この解き方はわかりにくいが この解き方はわかりやすい、と比べることができてより理解が深まるだろう。

 

もし一冊の過去問題集しか使っていなければ、そこに載っている解説が全てになる。

 

ある問題の解き方に「難しい解き方」、「やさしい説き方」があった場合、自分が選んだ本が「難しい解き方」を採用していたとしたら、あなたは苦労してその解説を理解しなくてはならないことになる。

 

前から言っているが、難しい解説で悩んでいる時間は、無駄だ。

わかりやすい解説を読んでさっさと理解したほうが、効率がいい。

 

そのような観点から、過去問題集を2冊購入するのもありだと思う。

 

一冊余分に買ったとしても、たかだか3千円の出費にしかならない。

これを高いと思うか安いと思うかは人それぞれだ。

 

 

 

 

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