一冊だけで合格できる電験三種の参考書は?
これから独学で電験を受験しようとする人は、まず電験参考書を買うだろう。
皆が思うことは、
「一冊だけで合格できるベストな電験参考書はどれだろうか?」
ということではないだろうか。
そこで、ネットで検索して『おすすめの参考書』や『電験参考書ランキング』を調べる。
そして多くのサイトで推奨されているNo.1参考書を購入して勉強を始める。
しかし勉強を進めていくと、理解できない部分が必ず出てくる。
そして、「この参考書は難し過ぎる」、または「自分に合わない」となって、『電験参考書ランキング』は当てにならないと文句を言い出す。
(そして、別の『電験参考書ランキング』の内容を鵜呑みにして、No.1参考書を買い求めて勉強をする)
自分のレベルを把握せずに安易に参考書を買うと、このような事態になる。
多くのサイトで推奨されている参考書を購入すれば、自分に合ったものが手に入る、と思っても、そううまくはいかない。
世の中そんなものだろう。
人の言うことを鵜呑みにして、自分で考えることをしない。
楽をすれば、当然それなりの結果になる。
自分に合う電験参考書が欲しかったら、自分で選ぶ必要がある。
参考書にもそれぞれレベルがある。
全くの初心者向き、初級者向き、中級者向き、上級者向き
それぞれ内容はまったく違う。
当然自分に合った参考書を買わなくては、内容を理解するのも難しいだろう。
電験受験者のレベル
例えば、勉強を始める前のレベルを1~6まであるとしよう。
(レベルについては、今思いついたものなので、かなり適当だ)
レベル1
文系で電気関係(電気工事士)の資格なし
レベル2
文系で電気工事士の資格あり、または 理系(電気科以外)で電気工事士の資格なし
レベル3
理系(電気科以外)で電気工事士資格あり
レベル4
高校電気科卒程度
レベル5
専門学校電気科卒程度
レベル6
大学電気工学科卒程度
(通常は、電気科を卒業した者や、電気工事士を取得した者が受けるだろうから、そのレベル1の者はほとんどいないだろうとは思うが)
レベル1~6の人は当然、それぞれ違う参考書を使う必要がある。
レベル1~2の人が、レベル4~6向けの参考書を読んでもチンプンカンプンだろうし、
レベル4~6の人が、レベル1~2向けの参考書を読んでも簡単すぎて役に立たないだろう。
つまり、自分のレベルに合った参考書を使わないと、効率よく勉強は進まない。
ネットで色々な参考書が紹介されている。
例えば、「これだけシリーズ」を勧めているサイトがたくさんあるが、
そのサイトを運営している人のレベルがわからないと、その参考書が自分に合っているかどうか判断できない。
レベル4以上(電気科卒以上)の人が、「その参考書がわかりやすくて良い」と勧めている場合、それはレベル4以上の人にとっては、わかりやすくてお勧めだが、レベル1~2の人にとって「いい参考書」とは言えない。
私が色々と見ていると、電験三種のサイトを運営している人は、レベル4(電気科卒)以上の人が多いように思う。
(もしくは、自分ではその参考書を使用せずに、レベル4以上の人が作ったサイトの受け売りの場合も多い)
したがって、レベル1~2の人がそのアドバイスを真に受けても駄目だ。
アドバイスを受けるとしたら、自分と同じレベルの人(もしくは同じレベルだった人)が運営しているサイトを参考にする必要がある。
合格体験記
またその他には、合格体験記を読むのも良い。
自分と同じレベルの人が書いた体験記ならば、そこで紹介される参考書は、当てになるだろう。
私としては、オーム社から刊行されている雑誌「新電気」の合格体験記が役に立つと思う。
この合格体験記は信用できる。
実際に合格した人が書いている体験記で、掲載されれば謝礼ももらえることから、皆きちんとしたものを書く。
電気が苦手な人から電気を専攻して大学院まで卒業した人まで、レベルは様々だが、きっと自分のレベルに合った体験記も見つかるだろう。
世の中にはたくさんの電験参考書が出回っているが、そのレベルは、様々だ。
それと同様に、受験者のレベルも様々だ。
自分のレベルに合う参考書を見つけられればいいが、それが出来ない場合は、何種類もの参考書を購入して時間と金を無駄にすることになるが・・・
それも人生だ。
何事も最初からうまくいくはずはない。
一度で成功できず、紆余曲折する。
それを楽しめる人間が、一番強いのかもしれない。