電験三種 本気で合格したい人へ

電験教育従事者が綴る合格へのメモ

オーム社の電験三種参考書はどれがおすすめか?

電験三種の勉強を始めようと思った受験者は参考書を購入すると思うが、

電験参考書は山ほどあるので、どれを選んだら良いのか・・・

すぐには決められないだろう。

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受験者の本音としては「これ一冊だけで十分な参考書」が欲しいところだが、

なぜ これほど 多くの参考書が存在する のだろうか?

  

その一つには、参考書を出している出版社が多くあるということが、あげられる。

もう一つの理由としては一つの出版社が多くの参考書を出しているという点にある。

 

 

 

オーム社」と「電気書院

電験参考書の出版社といえば、オーム社電気書院が思い浮かぶが、

両社は、多くの参考書を出版している。

例えばオーム社では 「やさしく学ぶシリーズ」「なるほどシリーズ」「完全マスターシリーズ」 、その他にも「徹底演習シリーズ」などがある。

 

 

  電験三種 やさしく学ぶ理論(改訂2版)  電験三種なるほど理論  完全マスター 電験三種受験テキスト 理論(改訂3版)電験三種 徹底演習 理論

 

 

 

シリーズ参考書以外では、「電験3種完全攻略」 「電験三種の強化書」 「絵解き電験三種入門テキスト自由自在」 、

それ以外にも、まだまだ多くの参考書が出版されている。

 

電験三種完全攻略(改訂5版)  電験三種の強化書  絵とき 電験三種入門テキスト自由自在(第8版)

 

 

  

オーム社は特に多い・・・・

なぜオーム社はそれほど多くの参考書を出版しているのだろうか?

 

表向きにはレベル別の参考書を出版するためという理由が挙げられる。

やはり電験三種を受験する人のレベルは様々だ。

 

高校、大学で電気を専門に学んだ人もいれば

文系一筋でやってきたので、電気はおろか基礎的な数学も苦手だという人もいるだろう

当然レベルの高い人とレベルの低い人が使用する参考書は別のものになる。

 

オーム社ではレベル別に「この参考書を使用するのがおすすめ」というページを作成し、公開しているのでそれを見るとわかりやすい 

 

オーム社 レベル別おすすめ参考書
https://www.ohmsha.co.jp/license/road/road_to_denken3.htm

 

 

 

 

オーム社 電験三種参考書3シリーズ

オーム社のHPでは、

基礎を学ぶためには「やさしく学ぶシリーズ」 

 ↓

基礎から実力アップするためには「なるほどシリーズ」

 ↓

応用力を鍛えるためには「完全マスターシリーズ」

 と、このようなレベル分けになっている。 

ただこのページを見ると、初級者が勉強するには、この 3シリーズ全てを学習する必要があると錯覚してしまうかもしれない。

 

まず入門用として「やさしく学ぶシリーズ」 を使用して、基礎が身についたら「なるほどシリーズ」にステップアップして実力をつける。

その後はさらに、「完全マスターシリーズ」を使用して応用力を身につける。

 

オーム社としては、3シリーズを全て購入してステップアップするのが望ましい、と勧めている・・・のだろうか。

 

初級者用・・・やさしく学ぶシリーズ 

電験三種 やさしく学ぶ理論(改訂2版)

電験三種 やさしく学ぶ理論(改訂2版)

  • 作者:早川 義晴
  • 発売日: 2018/05/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 ↓

中級者用・・・なるほどシリーズ 

電験三種なるほど理論

電験三種なるほど理論

 

   ↓

上級者用・・・完全マスターシリーズ

完全マスター 電験三種受験テキスト 理論(改訂3版)

完全マスター 電験三種受験テキスト 理論(改訂3版)

  • 作者:孝則, 塩沢
  • 発売日: 2019/03/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

  

 

しかし、3シリーズ全てを購入すれば合計金額は数万円になる。

 

余談になるが、中級者向けの「なるほどシリーズ」は比較的最近出版されたものなので

オーム社としては、それまで中級者向き参考書は存在しなかったことになる。

 

この3シリーズの中では、「完全マスター」は上級者向け参考書として定評があるが、「やさしく学ぶ」と「なるほど」はあまりパッとしない印象がある。

 

これは、「難しいことを難しく解説するのは簡単だが、難しいことをやさしく解説するのは難しい」ということのあらわれだろう。

 

オーム社は、初級者用の電験三種参考書では出遅れている感じがする。

初級者用の参考書は、今のところ他社のものの方が、人気が高いのではないだろうか。

 

多くの参考書を出すもう1つの理由

一つの出版社で多くの参考書を出している理由は レベル別参考書を用意する というのが表向きの理由になるが、 

出版社側に立って考えると、常に新しい書籍を発刊していかなければならない、という事情がある。

 

ロングセラーの本を生み出せたとしても、それが永遠に売れ続けることもないので、新しい参考書を出さなければならない。

新商品を発売すればある程度の売り上げは見込める。

 

書籍出版というのは、ある意味 博打(ギャンブル)に等しい。

出版してみなければ売れるかどうかは分からない。

 

これは売れるだろうと思っても、大して売れない場合もよくある。

 

大手出版社は社員もたくさん抱えているので、売り上げを稼がなくてはならない。

そのためには常に新しい書籍を出版して売上を増やし続ける必要がある。

 

多すぎる参考書に悩んでしまうのは、出版社側の事情によるものかもしれない・・・