電験三種 本気で合格したい人へ

電験教育従事者が綴る合格へのメモ

電験二種の前にエネルギー管理士を目指す

めでたく電験三種に合格した人の中には、電験二種の取得を目指している人もいるだろう。

しかし、二種は三種に比べるとかなり難しい。さらに二次試験もある。

そこでステップアップという意味も兼ねて、

電験二種を目指す前に、エネルギー管理士試験を受験してみてはどうだろうか?  

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試験は「熱分野」と「電気分野」

エネルギー管理士試験には「熱分野」と「電気分野」の2つがあり、どちらか好きなほうを選んで受験することができるが、どちらの分野の試験に合格しても、もらえる免状は同じ物になる。

電気分野の試験は、通称『電験2.5種』と呼ばれている。

これは電験3種よりは難しいが2種よりは易しいということで、そう呼ばれている。

エネルギー管理士試験では、電験3種では必要の無い、微積分やラプラス変換の知識などが必要とされる。

したがって、数学が苦手な人や電験3種にギリギリで合格したという人は少し難しいと思うかもしれない。

 

しかし、電気分野の試験問題を見てみるとわかるが、出題範囲がかなり似通っている。

電験三種受験直後の知識があれば、そのままでも4~5割程度は解けるのではないかと思う。

つまり、電験の知識が頭に残っている人は、少し勉強すれば合格できる可能性はある。

ただ1つ電験と違うところは「法規」科目だ。

 

 

エネ管の法規科目は電験とは別物

電験の法規では、電気事業法電気工事士法、電気設備技術基準などから出題されるが、

エネルギー管理士の法規科目では、省エネ法(エネルギーの使用の合理化等に関する法律)からの出題になる。

したがって、この科目だけは新たに勉強しなければならないのだが、はっきり言ってエネルギー管理士の法規科目は難しくない。

電験三種に比べるととても簡単だ。したがって心配する必要はない。

 

 

試験は4科目

ちなみに、エネルギー管理士(電気分野)の試験は次の4科目になる。

 

I. エネルギー総合管理及び法規

 

II.電気の基礎(電気及び電子理論、自動制御及び情報処理、電気計測)

 

III. 電気設備及び機器(工場配電、電気機器)

 

IV. 電力応用(電動力応用、電気加熱、電気化学、照明、空気調和)

 

 

 I. は電験の「法規」

II. は「理論」

III. は「電力」と「機械」の一部

IV.は「機械」 にそれぞれ相当する。

 

 

エネルギー管理の難易度

エネルギー管理士(電気分野)のレベルは電験三種と二種の中間くらいと言ったが、

私の意見では、電験三種に比べてひねりが少なく素直な問題という印象を受ける。

電験では、やたらとひねった難しい問題がよく出題されるが、エネルギー管理士試験ではそれが少ない。

つまり、きちんと理解していれば解ける問題が多い。

(電験三種では、単に理解しているだけでは解けない問題がよく出題される・・・)

その点では勉強しやすい試験と言える。

 

 

 

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