2022年から電験三種の試験が年2回実施される。
これまでは、年1回しか実施されてこなかったので、
これから受験する人にとっては朗報になる。
今までは、試験に不合格だった場合には
1年間待たなければいけなかったが、
半年待てば、再度受験できる。
さらに嬉しいことには、
科目合格が3年間保留されることから、
3年間で 6回受験するあいだに合格すれば良いことになる。
何年も電験三種を受け続ける電験スパイル(電験スパイラー)もなくなるのではないだろうか。
受けやすくなるおかげで、受験する人が増えることが予想される。
第二種電気工事士試験も年2回
電気技術者試験センターが行っている試験としては、他に電気工事士試験がある。
「第二種電気工事士試験」も以前は、年一回の実施だったが、数年前から年2回に変更になった。
なぜ2回になったのか?
これは単に、需要と供給のバランスで、電気工事士不足が原因だ。
震災の復興需要、また、東京オリンピック開催に向けた建築需要など、
工事が増えれば、それに伴って、電気工事士も多く必要になる。
電気主任技術者は不足しているのか?
では、電気主任技術者も、
それと同様の理由で人材不足になってきたのだろうか・・・?
これは、また別の理由によるもので、政府の政策によるところが大きい。
政府の政策として
2030年までに再生可能エネルギーの供給割合を22~24%にしようとする動きがあり、
それに伴って、太陽光発電所、風力発電所などの施設が増加する。
そして、一定規模以上のこれらの施設には、電気主任技術者が必要になる。
単純に考えると、
将来的に電気主任技術者が不足するので、試験回数を増やして、
有資格者を増やすというのが理由になる。
理由はともかく、
試験が年2回になるということは、受験者にとってはありがたい話だろう。
電験三種の価値は?
有資格者が必要になるということは、
電験三種は、今後しばらくは有望な資格になる。
したがって、
取っておいて損は無いだろう。
ただ、1つ懸念材料があるとすると、
年2回の試験によって、有資格者の数が増えすぎることだ。
太陽光発電所、風力発電所などの施設が政府の想定数に達した時点で、
そこからは、電気主任技術者が余り気味になることが予想される。
有資格者が飽和すれば、
実力が伴わない者は職にあぶれるか、
低賃金での雇用に成り下がる・・・
電験三種の価値は変動する
ただ、それも一時の問題だと私は考える。
電気主任技術者が余り気味になれば、
試験回数も年一回に戻され、
有資格者数を調整することになるからだ。
需要と供給のバランスは常に一定ではない。
不足していれば、良い条件で雇ってもらえるが、
余っていれば、雇用条件は悪くなる。
ただ、需給の変動はあるものの、
電験三種は将来にわたって有望な資格であることに間違いはない。
なぜなら、電気は必要だからだ。
そして、電気は扱いを間違えると危険なものである以上、
有資格者は必要になる。
電気初心者におすすめできる参考書は?
電気経験者におすすめできる参考書は?
色々な参考書を比べてみたい人へ